【2022年版】外壁塗装の費用相場!坪別の適正価格や内訳を事例つきで紹介

「外壁塗装の費用はいくらかかるのだろう」とお悩みではありませんか?
結論から言うと、外壁塗装にかかる費用は一般的な一戸建て(30坪)で60万円~80万円です。
外壁と同時に屋根も塗装する場合は、80万円~120万円ほどかかります。
外壁塗装の費用は主に以下のポイントによって異なります。
- 塗装面積
- 塗料の種類
- 外壁の劣化状況
外壁塗装では施工面積が広い、良い塗料を使う、劣化が激しい、と言った場合に費用が高くなります。
しかし、価格が高すぎる業者や安すぎる業者は悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。
悪徳業者に騙されないためにも、適正な相場価格や費用の知識を身に付け、工事の失敗を防ぎましょう。
この記事では、「坪数ごとの外壁塗装の費用相場」だけでなく、「費用の内訳」「外壁塗装の費用を安くする方法」までお伝えします。
はじめての外壁塗装で失敗しないためにも、ぜひ最後まで確認してください。

外壁塗装の費用相場
一戸建ての家の外壁塗装の費用相場は70~180万円です。
坪別の費用相場は、30坪で30~80万円、40坪で45~100万円、50坪で55~150万円です。
さらに、外壁と同時に屋根も塗装する場合は、追加で30~60万円ほど工事費がかかります。
外壁塗装の費用を決める大きなポイントは、家の大きさ(施工面積)です。
大きな家ほど使用する塗料や塗装にかかる時間が増えるため、高額になる傾向があります。
ここからは家の延べ坪ごとに費用相場を詳しく紹介していきます。
外壁塗装の坪別費用相場
坪数 | 塗装面積の目安 | 費用相場 |
---|---|---|
20坪 | 70~80㎡ | 40~70万円 |
25坪 | 90~100㎡ | 40~70万円 |
30坪 | 110~120㎡ | 60~80万円 |
35坪 | 130~140㎡ | 70~90万円 |
40坪 | 150~160㎡ | 80~100万円 |
45坪 | 170~180㎡ | 90~130万円 |
50坪 | 190~200㎡ | 100~150万円 |
55坪 | 210~220㎡ | 110~160万円 |
60坪 | 230~240㎡ | 120~170万円 |
外壁塗装の費用は、坪数が5坪上がるごとに5~10万円程度上がります。
また、坪ごとの費用相場に30~50万円程度の差があるのは使用する塗料によって費用が異なるためです。
より具体的に費用感を確認するため、ファインドプロで提携している外壁塗装業者での事例を紹介します。
外壁塗装の見積もり事例
事例1 | 事例2 | |
---|---|---|
坪数 | 約35坪 | 約40坪 |
塗料の種類 | フッ素 | シリコン |
かかった費用 | 約80万円 | 約60万円 |
坪数が少なくても、使用する塗料の種類によっては費用が高くなるということがわかります。
塗料別の費用相場については「外壁塗装の費用は塗料の種類でも変わる」の章で確認できます。
外壁と屋根塗装も合わせた費用相場
外壁塗装を行う場合、屋根の塗装を同時に行うケースは少なくありません。
屋根と外壁の塗装を同時に行うことで、使用する機材や足場など、そのまま同じものを使うことができるので、別々で施工するよりも割安になるからです。
ただし、外壁塗装のみを行う場合に比べて、費用は30~60万円ほど高くなります。
坪数 | 塗装面積 | 費用相場 |
---|---|---|
20坪 | 110~124㎡ | 40~100万円 |
25坪 | 135~154㎡ | 50~110万円 |
30坪 | 165~174㎡ | 60~120万円 |
35坪 | 194~214㎡ | 70~140万円 |
40坪 | 225~244㎡ | 80~160万円 |
45坪 | 255~274㎡ | 90~180万円 |
50坪 | 285~304㎡ | 100~200万円 |
55坪 | 315~334㎡ | 110~220万円 |
60坪 | 345~364㎡ | 120~230万円 |
また、屋根は普段目に見えない部分のため、気が付かないうちに劣化が進んでいる可能性があります。
特に日照時間が少ない地域や台風や雪が多い地域などは、他の地域に比べて劣化が早いこともあるため、同時施工がおすすめです。
外壁塗装以外の付帯工事
外壁塗装を行うときは、同時に劣化している様々な箇所の工事を行うことがあります。
外壁塗装以外の付帯工事の費用も確認しておきましょう。
項目 | 単価の相場 |
---|---|
雨どい塗装 | 1,000~1,400円/m |
ベランダ防水塗装 | 3,000~8,000円/㎡ |
軒天塗装 | 1,200~1,500円/m |
破風板塗装 | 600~800円/m |
水切り塗装 | 200円/m |
雨戸塗装 | 2,000~3,000円/枚 |
付帯部分に関しては、そもそも設置していない家もあるため、必ず必要というわけではありません。
また、業者の料金設定や交渉次第では、付帯工事を実質無料でやってくれる場合もあります。
付帯部分の塗装は外壁と一緒に行うことで劣化を防いだり、見栄えをよくするなどの効果もあるので、予算と合わせて検討してみましょう。
外壁塗装の費用の内訳
外壁塗装でかかる費用には、以下のような内訳があります。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
足場 | 10~20万円 |
養生 | 0~5万円 |
下地塗装 | 8~10万円 |
塗装に使用する塗料 | 40~70万円 |
下地の補修・シーリング | 0~20万円 |
人件費等 | 全体の20~30% |
そのなかでも外壁塗装の費用を左右する要素には、家の大きさ以外にも以下の2つがあります。
- 塗装に使用する塗料
- 塗装を依頼する業者の種類
塗装する坪数を変えることはできませんが、塗料の種類や付帯工事の有無、業者の種類などは、自分で選ぶことができます。
つまり、大きな家の塗装でも、上記のポイントの選び方次第では、費用を抑えることも可能なのです。
ここからは、3つの要素について詳しく紹介していきます。
外壁塗装の費用は塗料の種類でも変わる
外壁・屋根塗装の費用が変わる大きな要素のひとつが、塗料の種類・グレードです。
基本的に耐用年数が長く、丈夫で長持ちする塗料ほど費用相場が高くなります。
塗料の種類 | 耐用年数 | 平米単価 | 30坪の費用 |
---|---|---|---|
アクリル | 4~7年 | 1,000~1,500円 | 43~48万円 |
ウレタン | 6~10年 | 1,700~2,200円 | 50~56万円 |
シリコン | 8~15年 | 2,300~3,300円 | 58~70万円 |
ラジカル | 8~15年 | 2,700~3,600円 | 60~73万円 |
フッ素 | 8~15年 | 3,600~4,700円 | 72~85万円 |
無機塗料 | 10~20年 | 4,000~5,500円 | 77~95万円 |
光触媒 | 10~25年 | 4,300~5,500円 | 81~95万円 |
基本的に、グレードが高く、耐用年数が長いほど塗料の単価価格は高くなります。
しかし、耐用年数が長い塗料は塗り替え頻度も少なく済むため、長期的に見るとコストを抑えることもできます。
そのため、塗料を選ぶ際は予算や住み続ける年数、長期的なメンテナンスコストを考えつつ、どのグレードの塗料を選ぶか決めましょう。
アクリル塗料の特徴とメリット・デメリット | 価格相場も解説
ウレタン塗料とは?塗装剤の特徴やおすすめ塗料の種類を紹介
シリコン塗料の特徴とメリット・デメリット | 価格相場も解説
ラジカル塗料の特徴とメリット・デメリット | 費用相場も他の塗料と比較して解説
フッ素塗料の特徴と価格相場 | メリット・デメリットも解説
外壁塗装の費用は塗装業者の種類でも変わる
外壁・屋根塗装の費用は、塗装を依頼する業者によっても異なります。
外壁塗装を依頼できる業者は、大きく分けて「大手ハウスメーカー」「リフォーム工務店」「地域の外壁塗装業者」の3つです。
それぞれの業者にメリット・デメリットがあり、費用も変わってきます。
塗装業者の種類 | メリット | デメリット | 主な業者 |
---|---|---|---|
大手ハウスメーカー | ・ハウスメーカー独自の壁材に最適な塗料や塗装方法を使用できる ・保証やアフターサービスが充実している ・全国どこでも対応してくれる |
・実際の施工は下請け業者が行うため、費用が高額になる | ・へーベルハウス(全国) ・積水ハウス(全国) |
リフォーム工務店 | ・ハウスメーカーよりは費用が安い ・外壁以外のリフォームも相談できる |
・地域の塗装業者よりは費用が高額 | ・オンテックス(関東・東海・近畿・その他) ・オケゲン(愛知) |
地域の外壁塗装業者 | ・費用を抑えて施工できる | ・業者によって品質に差がある ・保証が充実していない |
・ミヤケン(群馬) ・ルクア(関東) |
大手ハウスメーカー
新築の家に住んでいる人の場合、家を建てたハウスメーカーに塗り替えを依頼することができます。
家の近くに信頼できる外壁塗装業者がいない場合や、保証制度などが整っているところに依頼したい人などにおすすめです。
ただし、費用が高額になる傾向があるうえ、値下げ交渉なども難しいことが多いため、費用を抑えたい人には不向きといえます。
リフォーム工務店
室内のリフォームなども検討している人は、リフォーム工務店に依頼すれば、割安で施工できる可能性があるのでおすすめです。
一方で、リフォーム工務店でも、下請け業者を利用することがあるので、費用を少しでも安くしたい人にはおすすめできません。
地域の外壁塗装業者
地域の外壁塗装業者は、他の業者に比べて費用が安く抑えられるので、とにかく安く依頼したいという人におすすめです。
しかし、保証の範囲が狭い傾向があるうえ、業者が倒産した場合は保証がなくなってしまうため、安心を求める人は納得できる業者を見つけるのが難しいかもしれません。
優良業者探しに不安があったり、面倒くさいと感じていたりする人は、ぜひファインドプロに相談してください。
外壁塗装の費用を安くする5つの方法
相場の範囲内で、すこしでも費用を抑えたい人のために「費用を安く抑える5つの方法」を紹介します。
塗料のグレードは落としたくないけれど、予算が心配・・・といった場合に賢く利用しましょう。
- 助成金・補助金を利用する
- 火災保険を利用する
- 住宅ローン減税を利用する
- 外壁と屋根塗装をセットで行う
- 繁忙期を避けた時期に工事を行う
1.助成金・補助金を利用する
国や地域の助成金や補助金を使うことで10~30万円安くすることができます。
適用できる条件や助成金・補助金の金額は住んでいる市区町村によって異なりますが、外壁塗装の工事でも使える補助金があります。
ここでは、関東の一部地域で行われている助成金・補助金の一部を例としてご紹介します。
都道府県・市区町村名 | 助成金名 | 補助金の内容 | 上限金額 |
---|---|---|---|
東京都渋谷区 | 住宅簡易改修支援事業 | 屋根・外壁等の改修及び塗り替えなどの工事費用が5万円以上の工事の20%を補助 | 10万円 |
東京都港区 | 高反射率塗料等材料費助成 | 高反射率塗料等の材料費の全額または助成 対象面積×2,000円の補助 |
30万円 |
埼玉県川口市 | 川口市住宅改修資金助成金 | 住宅改修リフォーム工事費用の5%を補助 | 10万円 |
自治体によっては助成金や補助金の制度がなかったり、申請期限が設けられている場合もあるので、事前に確認が必要です。
自分の住んでいる地域で受けられる補助金や助成金を確認する方法は2つあります。
- 「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用する
- お住まいの市区町村のホームページを直接確認する
あらかじめ確認しておきましょう。
助成金を受ける流れについては下記の記事で解説しています。
外壁塗装で助成金・補助金を受け取る方法は?条件と申請手順・注意点を解説
2.火災保険を利用する
外壁塗装とあわせて屋根塗装を行う場合、火災保険が適用できることがあります。
条件はありますが、約20万円安くすることができます。
火災保険には、自然災害によって住宅が損傷してしまったときに補償が受けられる「風災」という項目があります。
風災に該当する自然災害の例
- 台風・竜巻・突風など風の被害
- 積雪・落雪など雪の被害
- 雹などによる被害
※ただし、台風ではない大雨は適応外
屋根の損傷理由が風災に該当する場合、火災保険で塗装やリフォーム費用の一部、もしくは全額をカバーできるかもしれません。
火災保険の適用可否や範囲は契約内容によって異なるので、まずは契約書の内容を確認しましょう。
火災保険が適用されれば安く塗装することが可能ですが、「火災保険を使って無料で修理できます」という訪問販売の勧誘は悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。
3.住宅ローン減税を利用する
塗装費用が100万円を超える場合、住宅ローン減税を受けることが可能になります。
住宅ローン減税とは「住宅借入金等特別控除」のことで、住宅ローンを利用している人の所得税を、住宅ローン残高の1%分(最大40万円)控除することができる制度のことです。
ただし、控除を受けるためには、いくつか条件があります。
- 塗装工事にかかる費用が100万円以上であること
- 塗装工事をする建物が居住用の住宅であること
- ローンの返済期間が10年以上であること
- 年間の合計所得金額が3,000万円以下であること
- 工事を行う建物の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の半分以上が居住用であること
- 工事完了後、6ヶ月以内に居住していること
住宅ローン減税を受けることができれば、その年の住宅ローン残高の1%の減税を、10年間受けることができます。
例えば、150万円の塗装工事を行って10年で完済するローンを組んだ場合、1年目に13,500円、10年の合計で67,500円の控除が受けられます。
施工内容や住宅ローンの内容を確認して、適用されるか確認しましょう。
4.外壁と屋根塗装をセットで行う
ここまでにも何度か紹介してきましたが、外壁と屋根の塗装を一緒に行うことで、別々に行う場合より割安で施工することができます。
別々に施工した場合、足場の敷設、養生、資材の運搬にかかる費用などは2回分必要になりますが、同時に施工した場合は1回分で済むからです。
具体的な事例で確認すると、同時に行った場合約27万円の節約になります。
項目 | 金額 | |
---|---|---|
外壁塗装にかかる費用 | 外壁塗装 | 363,400円 |
足場の敷設 | 220,000円 | |
洗浄・養生 | 25,000円 | |
運搬交通費 | 15,000円 | |
諸経費 | 10,000円 | |
屋根塗装にかかる費用 | 屋根塗装 | 199,500円 |
足場の敷設 | 220,000円 | |
洗浄・養生 | 25,000円 | |
運搬交通費 | 15,000円 | |
諸経費 | 10,000円 | |
合計 | 1,102,900円 |
項目 | 金額 |
---|---|
外壁塗装 | 363,400円 |
屋根塗装 | 199,500円 |
足場の敷設 | 220,000円 |
洗浄・養生 | 25,000円 |
運搬交通費 | 15,000円 |
諸経費 | 10,000円 |
合計 | 832,900円 |
外壁塗装の現地調査の際には必ず屋根の点検も行い、屋根に劣化が見られる場合は同時に施工するのがおすすめです。
5.繁忙期を避けた時期に工事する
繁忙期を避けることで、外壁塗装にかかる費用を安くすることができます。
具体的には繁忙期である秋を避け、春先に行うのがオススメです。
また、春よりも夏や冬、梅雨の時期が一番の閑散期のため安くなるかもしれませんが、注意が必要です。
雨・雪など天気が安定しない時期は施工期間が長引き、かかる費用や生活ストレスが増えてしまう可能性があるからです。
工期の延長によって追加費用がかかることはほぼありませんが、工事期間と塗装費用のどちらを重視したいかも考慮した上で、塗装時期を決めるとよいでしょう。
春は気候が安定しつつも秋に比べると繁忙期ではないため、外壁塗装には向いています。
まとめ
外壁塗装にかかる費用の相場は、70~180万円です。
相場の価格に幅があるのは、条件によって金額が大きく変わるためです。
費用を左右する条件は、大きく4つあります。
- 塗装面積(家の延べ坪)
- 塗料の種類(ランク)
- 付帯工事の有無
- 業者の種類
家の延べ坪を増やしたり減らしたりすることはできませんが、他の条件は、「より安いほう」を選ぶことで、費用を抑えることが可能です。
ただし、外壁塗装の費用を抑えようとして、あまりにも安すぎる値段で依頼するのは、リスクが高くなってしまうため注意が必要です。
例えば、相場と比べて30万円以上安い見積もり金額を提示された場合、後から追加費用を請求されたり、手抜き工事をされたりする危険もあります。
また、最初の見積もり金額から大幅な値下げをするのは、悪徳業者の常とう手段のため、罠である可能性があるのです。
安い塗料を使用した結果、すぐに劣化して、数年後に塗装をし直さなければいけなくなってしまうというケースも考えられます。
外壁塗装の費用が高額になってしまうのは、大切な家を、より安全に、より良い品質で塗装を行おうとするからです。
そのため、工事費用そのものを、劇的に安くすることは難しいといえます。
安全に費用を安くするには、補助金や助成金、住宅ローン減税、火災保険などを利用してみましょう。
こうしたお金をもらうには条件があり、全ての人がもらえるとは限りませんが、少ないリスクで塗装費用を実質的に安くすることができるので、適応できるものがないか一度探してみるのがおすすめです。
