外壁塗装

外壁塗装の施工不良で損害賠償を請求したい

外壁塗装をしたら家を傷つけられたので損害賠償を請求したい

外壁塗装が終わって家を見たら、かなり塗装が雑で、全体にムラや刷毛跡が残っていました。
触ってみたらベタついたので違う業者に見てもらったところ、どうやら手抜き工事をされるのとことでした。

さらに、この状態から綺麗にするには、一度塗料を剥がさなければならず、塗料を剥がすと壁が傷つく可能性があるそうです。

そのうえよく見ると、軒や室外機などが破損していました。
塗装をするまでは壊れていなかった箇所です。

傷だらけになった家をなんとか直したいのですが、今回依頼した業者はもう信用できないので別の業者に頼みたいと思っています。
そのため、工事費用分を損害賠償として業者に請求したいのですが、払ってもらうことはできるのでしょうか?
具体的には、今回支払った修理費用、これから塗料を剥がして塗り直す費用、壁に傷がついた場合の補修費用、破損された箇所の修理費用のほか、大事な家を傷だらけにされた精神的苦痛として慰謝料ももらいたいです。

男性/50代 からの質問

弁護士 榊 研司さんからの回答

1.法的手段

外壁塗装工事の出来が契約で求められる品質を満たさない場合は、工事業者に対して契約不適合責任に基づき、外壁塗装工事のやり直しを求めたり、代金の減額を求めたりすることができます。また、債務不履行による損害賠償請求や契約の解除という選択肢も考えられます(※2)。

2.契約不適合

⑴品質不良

本件で問題となるのは、施工された外壁の塗装が契約で求められる品質を満たさないと言えるかです。
本件では、外壁塗装がベタついているということですので、塗料自体に問題があり、塗料として通常有しているはずの品質を満たしていない可能性があります。この場合には契約不適合責任を追及できます。

⑵美観の問題

他方、塗料自体の品質に問題はなく、外壁の塗装が汚いという美観(施工精度)の問題の場合もあります。
美観の問題の場合、通常、契約書等に求められる美観の水準は必ずしも記載されていないため、契約で求められている品質がどのレベルなのかという悩ましい問題が生じます。
一般的には、報酬額、工期、建物の種類・性質、工事の場所等を総合的に考慮して、社会通念上許容できないほどの美観の水準と言えるか否か判断されます。例えば、報酬額が高額であれば高品質の工事が求められ、工期が極端に短い場合には多少の精度の低下は許容されるということがあり得ます。
本件は住宅ですので、ある程度の見栄えが求められることから、一見して判別される程度の色ムラや刷毛跡について契約で求められる品質に達していないとして、工事業者の契約不適合責任を追及することができる可能性があります。

3.損害賠償

損害賠償請求をする際に、どこまで損害として認められるか問題になります。
予定されていた品質と同程度の状態にするために必要かつ相当な補修をするための費用は認められますが、複数の補修方法がある場合には、最も安価な工事方法による補修金額が限度になります。一度塗料を全て剥がすことが補修方法として必須であれば、塗料を剥がした際に生じる外壁の傷の補修費用も認められますが、塗料を剥がさずに補修できる方法がある場合には外壁の傷の補修費用は認められません。
慰謝料については、財産的損害(補修費用等)が賠償されれば、原則として精神的損害も回復するという理由から、通常は認められません。
破損した軒や室外機については、業者が工事中に破損させたということが認められれば、その補修費用について損害賠償請求をすることができます。もっとも、業者からは工事前から破損していたという反論が出てくると思われますので、工事前の破損していない軒や室外機の写真などの証拠が存在するか否かが重要になります。

4.契約の解除

外壁塗装工事請負契約を解除することができれば、外壁塗装工事代金を取り戻すことができます。ただし、契約を解除するためには、工事業者に対して外壁塗装の補修をするよう催告し、それでも補修をしない場合に該当する必要があります。なお、社会通念に照らして不具合が軽微であると判断されると契約の解除はできません。
なお、契約を解除しても損害賠償請求はできますが、契約の解除に基づく原状回復として請負代金相当額が返還される場合、損害賠償請求の方において、二重取りにならないように賠償金額が調整されます。

5.期間制限

なお、不具合について発見してから1年以内に工事業者に通知しないと、契約不適合責任の追及も損害賠償請求も契約の解除もできなくなりますので、ご注意ください。

※1.リフォームであることを前提に記載しています。
※2.損害賠償請求をする前に追完請求(工事業者に補修を求める)をする必要があるという見解もあります。この見解の場合、ただちに工事業者に修補費用等の損害賠償請求をすることはできず、まずやり直しを求めるステップを踏む必要があることになります。

監修者情報

榊󠄀 研司

監修者:榊󠄀 研司 弁護士

一橋大学法学部卒業
明治大学法科大学院修了
2011年 司法試験合格
2012年12月 弁護士登録(神奈川県弁護士会)
2018年10月~ 神奈川県住宅紛争審査会紛争処理委員
2021年7月~ 横浜市建築審査会専門調査員

公式サイト 神奈川中央法律事務所
専門・得意分野 建築・不動産、離婚、労働、交通事故、相続、債務整理、債権回収など。

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