防水塗装で雨漏り防止!必要なタイミングや塗料の種類、価格相場について

防水塗装は、住宅を守るための大切な工程です。
防水塗装しないと住宅の中まで雨水が侵入し、材木が腐ったりカビが発生したりする原因になります。
もともと住宅には防水工事が施されていますが、経年劣化や施工不良などにより問題が発生することがあります。
防水塗装について知っていれば、住宅を雨漏りから守り、劣化も防げるでしょう。
このページでは、防水塗装の基礎知識や塗料の種類、価格相場などついてまとめました。
防水塗装について知りたい方や住宅の劣化に悩んでいる方は参考にしてくださいね。

防水塗装とは?
防水塗装とは、防水性の高い塗料を使って建物を浸水から守るための塗装です。
外壁用と床・ベランダ用の2種類あり、雨にさらされやすいところに使用されます。
外壁用の「防水塗装(弾性塗料)」とは
外壁用の防水塗装(弾性塗料)は、コンクリートやモルタルなどのひび割れしやすい外壁を防水します。
外壁の着色だけではなく、通常の塗料よりも防水性が維持できるのが特徴です。
乾燥することでゴムのように伸び縮みする性質があるため、多少外壁がひび割れしても、塗膜はひび割れしにくくなっているのです。
ベランダ・床用の「防水塗装」とは
ベランダや床用の防水塗装は、着色目的ではなく、防水層を摩擦や紫外線から守る保護コーティング材のことです。
トップコートと呼ばれ、防水機能を守るために必要不可欠な塗装になっています。
防水塗装の必要性
住宅が劣化する大きな原因は、水の侵入です。
そのため、防水塗装により雨漏りから住宅を守る必要があります。
特に、ベランダや屋根は雨水にさらされるため、雨漏りを起こしやすいです。
雨漏りが起こると、材木の腐食やカビの発生につながります。
また、床やベランダは雨水だけでなく、人が歩く場所でもあるため、厚みや撥水性、伸縮性に優れた防水塗装で守らなければいけません。
防水塗装すべきタイミング
防水塗装すべきタイミングは、次の3つです。
- 劣化症状があらわれた
- 前回塗装してから10年が経過した
- ベランダや屋上に水たまりができるようになった
それぞれの状況について見ていきましょう。
劣化症状があらわれた
ひび割れや剥がれなどの劣化症状があらわれたら防水塗装が必要です。
なぜなら、ひび割れ部分から水が侵入して雨漏りが発生し、内部が腐食したりカビが発生したりするからです。
塗装の剥がれが見られるときは、防水機能が低下しているサインでもあります。
また、塗膜、塗装面がコブのように膨れる場合があります。
こうした膨れが出てきたときも、防水塗装が必要となるタイミングです。
前回塗装してから10年が経過した
塗料の耐用年数が約10年なので、前回塗装してから10年が経過したら防水塗装を検討しましょう。
塗装して10年経つと色あせやひび割れ、剥がれ、膨れなどの劣化が目立ってきます。
ただし、10年はあくまで目安なので、劣化症状が出ていたら早めに対処することが大切です。
ベランダや屋上に水たまりができるようになった
ベランダや屋上に水たまりが頻繁にできるようになったときは、防水塗装を全て剥がして補修する必要があります。
なぜなら、防水層の下のモルタルなどに問題が起きている可能性が高いからです。
防水層の下に問題があると、防水機能が低下してしまいます。
防水塗装の構造と塗装の流れ
防水塗装は、防水層とトップコートの2つの構造から成り立っています。
それぞれの構造と塗装の流れについて詳しく見ていきましょう。
防水層とトップコートの2層構造
防水層とは、処理をした下地の上に作られた塗料のことです。
雨水の浸水を防ぐ役割があります。
防水層は紫外線に弱いため、塗装後に上からトップコートで保護します。
トップコートは防水層を保護する表面塗装のことです。
紫外線の刺激や摩耗を防ぐためにも、トップコートでの保護は必ずしなければいけません。
防水塗装の流れ
- 高圧洗浄する
- プライマーを塗る
- 防水材を塗る
- トップコートを塗る
防水塗装は、高圧洗浄後に防水工事します。
プライマーをヘラで均等になるように塗布した後、ローラーを使って防水材を塗ります。
防水材が乾いたらもう一層塗って、厚みをつけます。
最後に塗膜を保護するため、トップコートを塗ったら完了です。
防水塗装に使用する塗料の種類とおすすめの商品
塗料 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ウレタン防水 | 伸縮性と粘着性があり、どんな下地にも塗装可能 |
乾燥に時間がかかる ムラなく仕上げるのが難しい |
FRP防水 | 耐水性、耐熱性、耐久性に優れていて軽量 | 紫外線に弱い |
防水塗装に使用する2種類の塗料とおすすめの商品を紹介します。
どちらもメリットとデメリットがあるので、覚えておくといいでしょう。
ウレタン防水
ウレタン防水は、下地に液体状のウレタン樹脂を塗装させて弾力性のある防水層を作ります。
固まるとゴム状になる特殊な塗料です。
ウレタン防水には、伸縮性と粘着性があるので、どんな下地にも塗装できるのがメリットです。
一方で、乾燥に時間がかかるのと、一定の厚みでムラなく仕上げるのが難しいのがデメリットといえます。
そのため、ウレタン防水を塗装するには高い技術力が必要です。
比較的価格は安いですが、耐用年数が短いので定期的に塗り替えなければいけません。
おすすめ商品「「EF水性ウレタン防水材ミズハ(ダイワ)」
FRP防水
FRPとはガラス繊維などを組み合わせた、繊維強化プラスチックのことです。
FRP防水は、FRP樹脂と補強材のガラスマットを合わせて防水層を作ることです。
耐水性や耐熱性、耐久性に優れていて、軽量なのが特徴です。
錆びたり腐ったりすることがないので、ベランダやバルコニーの使用に適しています。
一方で、紫外線に弱いので、屋上の使用には不向きです。
ベランダやバルコニーも広範囲の使用は控えた方がいいでしょう。
おすすめ商品「水性防水塗料 既設防水・FRP防水下地塗り替え用 8m2セット(アトムペイントハウス)」
防水塗装の価格相場
防水塗装の種類 | 価格相場(1㎡あたり) |
---|---|
ウレタン防水 | 4,000円〜6,500円 |
FRP防水 | 5,000円〜7,000円 |
防水塗装の価格相場は、4,000円〜7,000円/㎡です。
使用する塗料や業者によって価格が変わります。
そのため、工事費用の内訳を見積もり書で確認しましょう。
防水塗装費用を安く抑える方法
防水塗装は住宅を守る上で必要ですが、決して安くはありません。
少しでも防水塗装費用を安く抑える方法を紹介します。
相見積もりする
複数の業者に相見積もりして比較すると、費用の相場がわかり、作業工程の確認もできます。
相見積もりは、費用を安く抑えるだけではなく、優良業者を選ぶ上でも大切です。
優良業者に依頼すればしっかりと工事してくれるので、耐久性が上がり劣化が抑えられます。
そのため、将来的なコストダウンに繋がるでしょう。
外壁塗装と同時に依頼する
防水塗装は、足場の設置や人件費がかかるので、外壁塗装と同時にすると費用が抑えられることがあります。
工事を同時に依頼すると、割引してくれる業者もあるので見積もりを依頼するときに確認してみてください。
まとめ
防水塗装は、住宅を雨水の侵入から守るための重要な工程です。
次の3つのうちどれかに当てはまる場合は、防水塗装を検討するタイミングです。
- 劣化症状があらわれた
- 前回塗装してから10年が経過した
- ベランダや屋上に水たまりができるようになった
防水塗装をしないで放置すると、木材が腐ったりシロアリが発生したりと劣化の原因になります。
防水塗装は決して安くはありませんが、相見積もりや外壁塗装と同時に依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。
また長期的に見れば防水塗装を行った方が、行わない場合より、住宅を維持するコストを下げられます。
外壁やベランダ、壁を塗装して防水機能を高め、雨水の侵入を防いで住宅を守りましょう。