WiMAXで格安SIMが使えるの?メリット・デメリットとおすすめ紹介
「WiMAX」と「格安SIM」。
この2つの言葉は、だんだん世の中に浸透してきており、メディアでも取り上げられるようになりました。
そこで、下記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
この記事ではこんな疑問に答えます!
- WiMAXで格安SIMが利用できるのか知りたい
- どこの格安SIMであれば利用できるのかが知りたい
- 通常の契約に比べて、どれぐらい得するのか知りたい
今回の記事では、WiMAX×格安SIMについて深掘りしていきたいと思います。
この記事を読むことで、WiMAXで格安SIMを使った時のメリット・デメリットを知り、どの契約体系にするのか選ぶことができるようになります。
また、WiMAX契約を検討している方にお得なキャッシュバック情報や28社比較をした上でのおすすめプロバイダ5社などについて詳しくご紹介していますのでご参考ください。
目次
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そもそもWiMAXで格安SIMは使えるのか?
WiMAXと格安SIMは、組み合わせて使うことが可能です。
ひとくちに「格安SIM」といってもいろいろな種類があるため、どこのサービスであればWiMAXで利用できるのか、またどれくらいお得に利用できるのかについて見ていきましょう。
まずは「SIM」について簡単に解説していきます。SIMや格安SIMそのものについて、既に理解できているという方は、この章は飛ばしていただいてかまいません。(次の章「 WiMAXで使える格安SIMはau系」へ進む)
「SIM」とは?
「SIM(シム)」とは?
スマートフォン、携帯電話、タブレットなどの端末で、データ通信を行うためのICチップカードのこと。
SIMカードごとに契約者それぞれに割り振られた固有のID番号が登録されており、これをスマートフォンなどに差し込むことで、初めてその端末でのデータ通信や通話が可能になります。
ふだんあまり目にする機会のないものですが、端末の機種変更をするときなどに、お店の人がカードを差し替えているのを見たことがあるという人は多いのではないでしょうか。
あの小さなカードが、「SIMカード」です。
SIMカードが入っていなければ、端末の電源を入れても電話や携帯回線でのネットは利用することができません。
また、 SIMによってどこの回線を使ってデータ通信を行うかが決まります。
たとえば、ドコモでスマートフォンを契約した場合、そのスマートフォンにはドコモ回線のSIMカードが入っています。
よって、そのスマートフォンで通信を行う場合は、ドコモの回線を利用するということになるのです。
このSIMカードは、スマートフォンなどのモバイル端末だけではなく、WiMAXなどのモバイルルーターにも同じように挿入されています。
WiMAXで通常の契約をした場合には、ルーターにWiMAXのSIMカードが入っているため、自動的にWiMAXの電波を利用して通信を行うということになります。
一方、WiMAXなどのモバイルルーターを格安SIMで利用したいという場合には、挿入されているSIMカードを「格安SIM」のカードに差し替えて使います。
そうすることによって、その格安SIMを提供している業者の電波を利用して通信を行うことができるようになるのです。
ただし、「すべてのモバイルルーターで、すべてのSIMが使える」という訳ではありませんのでご注意ください。
この点については、次章以降で詳しく解説していきます。さて、ここで「格安SIMって何なの?」という疑問を持つ方もいらっしゃることと思います。
格安SIMとは
格安SIMとは、「通信料金が格安になる回線業者」が提供しているSIMのことを指します。
auやドコモ、ソフトバンクなど、いわゆる大手携帯キャリアのSIMは、格安SIMと比較すると通信料金が高額になります。
大手キャリアの場合は、回線設備の整備・維持に多額の費用がかかっているため、ユーザーが支払う通信料金が高くなってしまうのもある程度は仕方がありません。
それに対して格安SIMの場合は、これらの大手キャリアから「回線を借りる」という形を取っており、全体の費用が抑えられています。
そのため、SIMをユーザーに格安で提供することが可能なのです。
SIMカードと格安SIMについてご説明をしてきましたが、概要はお分かりいただけたでしょうか。
再度話を戻すと、WiMAXのルーターは、ある条件下で格安SIMカードとともに使うことが可能です。
次の章以降では、実際にWiMAXで使うことのできる格安SIMについて、ご説明していきましょう。
WiMAXで使える格安SIMは「au系」
前章で、「WiMAXで格安SIMが利用できる」ということはお分かりいただけたと思います。
しかし、どの格安SIMでもOKというわけではありません。
WiMAXで使える格安SIMは「au系」、つまりauの回線を利用できる格安SIMのみです。
既にご説明した通り、格安SIMはドコモやauなどの大手キャリアの回線を借りるという形を取っていますが、すべての会社がau回線を扱っているというわけではありません。
また、au回線を使うことのできる格安SIMであっても、WiMAXのルーターに使えるものと使えないものがあります。
今後、WiMAXで使える格安SIMの最新状況を確認したい場合は、格安SIM会社のウェブサイトにある「動作確認済み端末一覧」といったリストを確認すると良いでしょう。
このリストには、各社が格安SIMをさまざまなスマートフォン、タブレット、モバイルルーターなどの端末上で作動させ、問題なく使えるかどうかを確認した結果の一覧が記載されています。
このリストにWiMAXのルーターが記載されていれば、その格安SIMが問題なく使えるということになります。
ただし、ここで一点注意しておきたいのが、「WiMAXのルーターならどれでも使える」というわけではなく、それぞれの格安SIMに対応している機種があるという点。
リストに機種が記載されているはずですので、よく確認しておきましょう。
対応端末(2017年3月現在) | |
---|---|
mineo | W01/HWD15/HWD14 |
UQ mobile | HWD15/HWD14 |
Fiimo | W01/HWD15/HWD14 |
SIMフリールーター×格安SIMという使い方もできる
この記事では、「WiMAXと格安SIM」を組み合わせた使い方についてご説明していますが、ご参考までに「SIMフリールーターと格安SIM」という組み合わせについてもご紹介しておきます。
「SIMフリー=スマートフォン」というイメージを持っている方が多いと思いますが、モバイルWi-FiルーターにもSIMフリーのものがあります。
まずは「SIMフリー」について簡単にご説明しておきましょう。
通常、大手キャリアでスマートフォンを契約した場合、自動的にそのキャリアの回線を使うSIMカードが入った状態で手渡されます。
ドコモで契約・購入したスマートフォンに、au系のSIMカードを挿入して使うことはできません。
これは「SIMロック」がかかっているためで、これらのスマートフォンは、購入から一定期間が経たないと、SIMロックを解除することができないのです。
これに対して「SIMフリー」のスマートフォンを購入すれば、どこのSIMカードでも使うことができます。
格安SIMを利用するためには、SIMロックが解除できるタイミングまで待つか、SIMフリーの端末を購入する必要があります。
スマートフォンと同様、モバイルWi-Fiルーターの端末にもSIMフリーのものがあるので、格安SIMでモバイルWi-Fiルーターを使いたい場合には、検討する価値があるといえるでしょう。
また、モバイルWi-Fiルーターは、スマートフォンとは違い、度々カバンから取り出して触るというようなものではありません。
そのため、多少キズがあったり汚れていても構わないという方も多いようです。
そのような場合は、 中古のSIMフリールーターを購入すればさらに安く済むので、おすすめです。
さて、次の章からは再びWiMAXの件に戻ってお話をしていきます。
WiMAXを通常契約する場合と、格安SIMとの組み合わせで使う場合の比較をしていくので、どちらで契約をしたらいいのか迷っている方は、参考にしてください。
通常のWiMAX VS WiMAX×格安SIM
WiMAXのモバイルWi-Fiルーターを契約するにあたり、通常の契約にするか、格安SIMと組み合わせて使うか迷っているという方は、こちらの比較表をご覧ください。
まずは、月あたりの通信料金のみを比較した場合、どれくらい差が出るか確認してみましょう。
【月あたり通信料金】
プラン名 | データ容量 | 月額 | |
---|---|---|---|
WiMAX(通常契約) | UQ Flatツープラスギガ放題 | 制限なし | 4,380円 |
UQ Flatツープラス | 7GB | 3,696円 | |
WiMAX × mineo | シングルタイプ | 10GB | 2,520円 |
WiMAX × UQ mobile | データ無制限プラン | 制限なし | 1,980円 |
データ高速プラン | 3GB | 980円 | |
WiMAX × Fiimo | データ通信タイプ | 10GB | 2,650円 |
データ容量が3GB~無制限までいろいろあるので、自分が毎月どれくらいのデータ容量を必要としているかをイメージしながら比較してみてください。
格安SIMを利用した方が、低価格で利用できることがお分かりいただけると思います。
【初年度費用】
次に、初期費用としてかかる部分を比較するため、初年度(1年間の合計)費用を算出してみましょう。
端末代金 | 事務手数料 | 通信料(1年) | キャッシュバックなど(2017年3月現在) | 初年度費用合計 | |
---|---|---|---|---|---|
WiMAX(通常契約)/ギガ放題プラン | 不要 | 3,000円 | 52,560円 | web購入+クレジットカード払いで18,857円割引 | 36,703円 |
WiMAX × mineo | (2,000円~10,000円) | 3,000円 | 30,240円 | ‐ | 33,240円+端末代 |
WiMAX × UQ mobile/データ無制限プラン | (2,000円~10,000円) | 3,000円 | 23,760円 | ‐ | 26,760円+端末代 |
WiMAX × Fiimo | (2,000円~10,000円) | 3,000円 | 31,800円 | ‐ | 33,800円 |
通常契約のメリットは、「端末代金がかからない」という点と、キャッシュバックの金額が大きいことでしょう。
格安SIMを利用する場合は、ルーター本体を入手するための金額が必要になってきます。
ただし、インターネットショッピングやオークションなどで安く手に入れることも可能ですので、月々の利用料金と合わせて検討してみてください。
端末代金を安くおさえることができれば、「WiMAX×格安SIM」の組み合わせは、かなりお得に利用することができそうです。
しかし、格安SIMの利用にあたってはデメリットもありますので、次の章で詳しく確認していきましょう。
WiMAX×格安SIMのデメリット
価格面では断然おすすめの「WiMAX×格安SIM」ですが、利用にあたってはいくつかデメリットもあります。
考えられるポイントを挙げていきますので、自分の利用方法に照らし合わせ、選ぶ際の参考にしてみてください。
デメリット1. ルーターのAPN設定が必要
ルーターに格安SIMカードを挿入して利用する際には、ルーターの「APN設定」という作業をしなければなりません。
APNというのは、インターネットの接続先情報のことです。
大手キャリアでスマートフォンやルーターを契約した場合は、自社サーバーに接続できるよう、端末が既にAPN設定された状態になっています。
一方で格安SIMの場合は、 接続先が格安SIM会社のサーバーになるため、自分で設定しなければならないのです。
ただし、説明書を見ればそこまで難しいことはなく、5~10分程度あれば出来てしまう作業ですので、そこまで心配しなくてもいいでしょう。
デメリット2.利用できるルーターが限られる
先にご説明したように、WiMAXのルーターがどれでも格安SIMに対応しているわけではありません。
WiMAXのルーターにはさまざまな種類がありますが、 au系のものは、ご紹介した3種類しかないのが現状です。
利用したい特定のルーターがあって、それがau系に当てはまらない場合には、残念ながら格安SIMで利用することはできません。
デメリット3.通信が安定しない場合がある
格安SIMはここ数年で徐々にサービスが拡大している段階ということもあり、 現状では通信が安定しない場合も見受けられます。
改善されてきてはいるようですが、利用者が多くなる夜の時間帯に遅くなるというケースもあるようです。
WiMAXもかつては電波状況が良くないと言われることがありましたが、現在では整備が進み、ほぼストレス無く利用ができるようになりつつあります。
デメリット4.通信速度が遅い
格安SIMは、動画などの大容量コンテンツを毎日のように楽しむ人には向きません。
UQ mobile ではデータ容量が無制限のプランなどもあり、「無制限なら、動画も見放題なのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、このプランでの通信速度は最大500kbps。これは、高画質の動画を閲覧したりすると途中で止まってしまったりするレベルの速度です。
毎日のように高画質の動画を見たりする人には、あまり向きません。
さて、いくつかデメリットを挙げてみましたが、WiMAXと格安SIMの組み合わせは、利用環境によっては十分におすすめできる使い方です。
次の章で、「WiMAX×格安SIM」がどんな人に向いているのかをご紹介していきましょう。
WiMAX×格安SIMをおすすめする人
WiMAXと格安SIMの組み合わせをおすすめしたいのは、こんな人です。
- 大容量コンテンツの利用は、時々しか行わない人
- 通信速度はそこそこでもOKなので、安いものを選びたい人
- WiMAXをモバイル専用で使いたい人
高画質の動画を頻繁に閲覧したり、毎日のように大容量のデータ送受信をしない人であれば、格安SIMでもストレスなく利用することが可能です。
デメリットの説明でお伝えした通り、「データ容量無制限」を謳っているUQ mobileのプランであっても、通信速度は最大500kbps程度になります。
これは、高画質の動画閲覧などにはあまりおすすめできませんが、一般的なウェブサイトの閲覧や通常画質の動画閲覧には特に問題がないレベルの速度といえます。
自分の利用環境に照らし合わせ問題が無いようであれば、利用料金の面からみても格安SIMがおすすめです。
また、WiMAXをモバイル専用で使いたい人にも、格安SIMはおすすめです。
自宅の固定回線代わりにWiMAXを使いたい場合には、データ容量・速度ともに安定感のあるWiMAXの回線を利用した方が安心です。
しかし、 モバイルだけでの利用であり大容量のデータを扱わないのであれば、格安SIMで十分といえるでしょう。
さて最後に、実際WiMAXと格安SIMを組み合わせて使う場合の、具体的な導入方法についてご紹介します。
WiMAX×格安SIMの具体的な導入方法
WiMAXと格安SIMを組み合わせて使う場合には、下記のステップを踏んで進めていきましょう。
1.WiMAXのルーターを入手する
まずはWiMAXのルーターを入手する必要があります。
WiMAXの通常契約の場合はルーターがついてきますが、格安SIM利用の場合は自分で用意しなければいけません。
先にお伝えした通り、各社の格安SIMにはそれぞれ対応しているルーターがあります。
auの電波を利用できるW01、HWD14、HWD15より、該当するものを選びましょう。
ルーターはアマゾンなどのインターネットショッピングサイトや、ネットオークションなどで簡単に購入ができます。
新品、中古品ともに豊富に揃っており、2,000円~10,000円の価格帯で手に入るようです。
また、以前WiMAXで契約をしていて契約期間が終わり、ルーターだけが手元にあるという場合は、それをそのまま利用することも可能です。
2.格安SIMを契約する
次に、格安SIMを契約します。
mineo、Fiimoの場合は、ドコモの回線を利用するプランとauの回線を利用するプランがあるので、 auのプランを選びます。(UQ mobileはauプランのみ)
SIMカードのサイズは「micro SIM」を選びましょう。
3.ルーターのAPN設定をする
SIMカードをルーターに挿入し、「APN設定」を行います。
「APN」とは、先にご説明した通り「インターネットの接続先情報」で、ルーターをauの回線に接続させるための作業です。
「ルーター本体をパソコンに接続し、ウェブ上でルーターの本体管理画面に情報を入力すること」と、「ルーター本体でプロファイル設定をすること」の2つが必要になります。
今回ご紹介している「mineo」「 UQ mobile 」「Fiimo」の3社について、このAPN設定の際に必要な情報を掲載しておきますので、必要に応じて参考になさってください。
プロファイル名 | APN | ユーザー名 | パスワード | 認証タイプ | IPタイプ | |
---|---|---|---|---|---|---|
mineo | mineo | mineo.jp | mineo@k-opti.com | mineo | CHAP | IPv4 |
UQ mobile | uqmobile | uqmobile.jp | uqmobile.jp | uq | CHAP | IPv4v6/IPv4/IPv6 |
Fiimo | Fiimo | mineo.jp | stnet@fiimo.jp | fiimo | CHAP | ‐ |
まとめ
WiMAXで格安SIMを使うにあたって、下記のポイントを解説してきましたが、いかがでしたか?
- WiMAXで使える格安SIMは「au系」である
- 「通常のWiMAX」と「WiMAX×格安SIM」を比較すると、金額面では格安SIMの方がお得
- 高画質動画や大容量データの送受信を行わないなら「WiMAX×格安SIM」がおすすめ
- 「WiMAX×格安SIM」の導入には、WiMAXのルーター入手、格安SIMの契約、APN設定の3ステップが必要
WiMAXで格安SIMを使う場合のメリット・デメリットがお分かりいただけたでしょうか。
これからご自分が、インターネットをどのように利用していきたいかを考え、ポイントを照らし合わせていくと、どのような体系で契約をすればよいのかが見えてくると思います。
じっくりと検討し、お得かつ快適にインターネットを利用するための、ベストな契約方法を見つけてみてください。
また、以下の記事「【28社比較】WiMAX契約におすすめのプロバイダ厳選5社」で後悔しないプロバイダ選びを徹底解説していますのでご参考にしてください。
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