愛知県豊田市への移住の魅力は？人気の理由や住環境、支援制度などについて紹介

日本の中心部に位置する愛知県豊田市。
名古屋市から電車で1時間弱という利便性と、豊かな自然が広がるこの街は、多様なライフスタイルを楽しむことができる場所として人気を集めています。

豊田市と聞けば、まず頭に浮かぶのは「トヨタ自動車」の本社所在地というイメージかもしれませんが、そのほかにも豊田市は魅力的な住環境が充実しています。

この記事では、豊田市への移住を検討している方々に向けて、地域の魅力、住環境、そして移住のメリットやサポート体制について詳しくご紹介します。

豊田市での新しい生活が、皆様にとって素晴らしいスタートとなるよう、この記事をお役立ていただけたら幸いです。

今回お話を聞いたのは…

豊田市の基本情報

名古屋から 車でのアクセス方法	● 東名高速道路豊田ICを下車 所要時間：約40分 ● 伊勢湾岸自動車道豊田南・豊田東ICを下車 所要時間：約45分
バスでのアクセス方法	市内各地区と市中心部を結ぶ「おいでんバス」や各地域内を運行する地域バスがある
名古屋から 電車でのアクセス方法	● 名古屋駅から地下鉄東山線→伏見駅で地下鉄鶴舞線→ 赤池駅で名鉄豊田線へ相互乗り入れ→豊田市駅 所要時間：約55分 ● 名鉄名古屋駅から名鉄名古屋本線→知立駅で名鉄三河線→豊田市駅 所要時間：約55分 ● JR中央本線高蔵寺駅から愛知環状鉄道→新豊田駅 所要時間：約36分
医療機関数	病院：18 診療所（医科）：243 診療所（歯科）：143
教育機関数 （保育施設〜大学まで）	公立高校：12校 私立高校：4校 その他：国立豊田工業専門学校、市内企業が運営するトヨタ工業学園…など

豊田市には、インターチェンジが8つもあり、市外・県外へのアクセスもしやすく中心市街地から約１時間で中部国際空港（セントレア）に到着します。
世界の玄関口もすぐそこです。

豊田市の小学校は、国や県の少人数学級の基準に加えて、さらにきめ細かな教育を目指し、教員を増やして指導しています。

中学校は全クラス35人以下で、少人数でじっくり学べる環境が魅力です。

市内に公立高校12校、私立高校4校のほか国立豊田工業専門学校、市内企業が運営するトヨタ工業学園など多くの学べる場を提供しています。
愛知県立豊田西高校はスーパーサイエンスハイスクールに指定、愛知県立豊田東高校はユネスコスクールに加盟しているなど特色ある学校も選択可能です。

豊田市の魅力

特産品	桃、梨、米、茶…など
子連れで楽しめる レジャースポット	豊田市博物館、とよた科学体験館、鞍ケ池公園、豊田市自然観察の森…など
お祭り・イベント	豊田おいでんまつり、とよた産業フェスタ、WE LOVEとよたフェスタ…など
市内各エリアの 自治体推しポイント	豊田地区：豊田市の中心部 藤岡地区：藤の花で有名 小原地区：四季桜と芸術のまち 旭地区：しだれ桃の里あさひ 稲武地区：雲海が見られる 下山地区：冒険！体験！発見！しもやま 足助地区：香嵐渓がある

この章では、豊田市の魅力について、4つの項目に分けて詳しく紹介します！

特産品が豊富！

豊田市は特産品が豊富です。
季節ごとに様々なフルーツや穀物、お茶を楽しむことができます。

特産品	桃、梨、米、茶…など

豊田市の特産品①【桃】

昭和22年頃から猿投地区を中心に栽培されており、県内有数の産地となっております。

6月中旬から9月下旬まで9品種を出荷しており、殺虫剤散布回数を減らした「安全」「安心」「環境にやさしい」桃づくりに取り組んでいます。

味・香り・姿は芸術的であり、JAあいち豊田選果場の糖度センサーを通った桃は「とよたの桃」として出荷され、その品質の高さは折り紙つきです。

春、猿投山の麓にじゅうたんを敷き詰めたように咲く桃の花はとても美しく、風物詩として多くの人に親しまれています。

豊田市の特産品②【梨】

豊田市の梨は甘くてみずみずしく、歯切れが良いと人気です。

7月下旬の早生種「愛甘水」に始まり、12月中旬の晩生種「愛宕」まで8品種が出荷され、県下有数の産地となっています。

JAあいち豊田梨部会では、たい肥を使った土づくりなどの取り組みが評価され、全員がエコファーマーに認定されています。

平成23年に開催された「第11回ジャンボ梨コンテスト」で1位になった豊田市産の愛宕梨（重さ2.948kg）が、「世界一重い梨」としてギネス世界記録に認定されました。

豊田市の特産品③【米】

豊田市は、作付面積・収穫量とも県内1位の産地です。

主な品種として、以下の3種類が栽培されています。

• 中山間地域では冷涼な気候に適した光沢と粘りが特徴の「ミネアサヒ」
• 平坦地では食味が良く収穫時期の早い品種「コシヒカリ」
• 遅い品種で病気や害虫に強く農薬を減らすことができる「大地の風」

豊田市の特産品④【茶】

豊田市のお茶は、文化文政（1804～1829年）の頃に市南部で栽培が始まったとされています。

現在はおよそ50haの茶園で茶が栽培されており、主に「てん茶」「かぶせ茶」の生産が盛んです。
どちらも全国トップレベルの品質を誇り、県内でも有数の茶所となっています。

中山間地域の茶園は有機栽培茶園の認定を受けており、販路を世界へ向けPR展開しています。

子連れで楽しめるレジャースポットも充実

豊田市には、子連れで楽しめるレジャースポットや博物館も充実しています。
この章では、お子様連れのご家族が楽しめるおすすめスポットを紹介します。

子連れで楽しめる レジャースポット	豊田市博物館 とよた科学体験館 鞍ケ池公園 豊田市自然観察の森

豊田市のおすすめスポット①【豊田市博物館】

豊田市博物館は、豊田市の自然、歴史、文化、産業を､実物やジオラマなどで紹介する施設です。
五平餅やアユを模した木製玩具で遊びながら、郷土の食文化について学べるキッズスペースもあります。

豊田市のおすすめスポット②【とよた科学体験館】

とよた科学体験館は、科学やものづくりを楽しみながら学べる施設です。
プラネタリウムもあり、身近な科学原理を学べるサイエンスショーや体験型ワークショップも開催しています。

豊田市のおすすめスポット③【鞍ケ池公園】

鞍ケ池公園は、広大な敷地を有する豊田市のファミリーパークです。

大屋根のある芝生広場やプレイハウスをはじめ、アスレチックや乗馬の体験施設、キャンプフィールドなどが整備され、大人も子どもも1日中楽しめます。

豊田市のおすすめスポット④　【豊田市自然観察の森】

豊田市の中心市街地から東へ4kmほどに位置する「豊田市自然観察の森」は、四季折々の自然を身近に感じることができる施設です。

森の中を自由に散策したり、森の生き物の観察会や工作体験等様々なイベントに参加したりするなど楽しみ方は様々です。

受付では双眼鏡や虫眼鏡、図鑑の貸し出しも行っているため、気軽に利用することができます。

豊田市のお祭り・イベント

豊田市で開催されるお祭りや、イベントも紹介します。

お祭り・イベント	FIA世界ラリー選手権（WRC） 豊田おいでんまつり とよた産業フェスタ WE LOVEとよたフェスタ

【FIA世界ラリー選手権（WRC）】世界が熱狂するモータースポーツの祭典「フォーラムエイト・ラリージャパン」

世界の様々な公道を舞台にタイムを競う世界最高峰の大会。

2022年から豊田市を含む愛知県・岐阜県で日本大会を開催。2023年は拠点となる豊田スタジアム内にも特設競技コースを設置し、世界中から集まった多くのファンを魅了しました。

【豊田おいでんまつり】老若男女が舞い踊る豊田市最大のイベント

市内各地での「マイタウンおいでん」を皮切りに、7月最終土・日には「おいでん総踊り」と「花火大会」が開催され、まつりの最高潮を迎えます。

とりわけ豊田市駅周辺での会場一体となった踊りは圧巻。
まつりのフィナーレは日本屈指の花火師が打ち上げる花火で締めくくります。

【とよた産業フェスタ】豊田市最大級の企業の祭典

とよた産業フェスタは、「産業」「資源」「人」をテーマに豊田スタジアムで行われるフェスタ。

産業PRストリートには市内の企業がブースを出展します。
ゲームや体験などを通して楽しく交流できる。当日は農産物や名物グルメも大集結！

【WE LOVEとよたフェスタ】とよたの様々な魅力を楽しめるお祭り

WE LOVEとよたフェスタは、地元をもっと面白くしよう！と市民みんなで作り上げるイベントです。
豊田市に関わる誰もが出展可能です。

様々な展示や体験を通して、人と人とがつながり、「わくわくする世界一楽しいふるさと」の実現を目指しています。

市内各エリアの自治体推しポイント

最後に、市内の各エリアごとの推しポイントを紹介します。

地区	推しポイント
豊田地区	豊田市の中心部
藤岡地区	藤の花で有名
小原地区	四季桜と芸術のまち
旭地区	しだれ桃の里あさひ
稲武地区	雲海が見られる
下山地区	冒険！体験！発見！しもやま
足助地区	香嵐渓がある

【豊田地区推しポイント】豊田市の中心部

合併する前の旧豊田市。
主要駅や市役所、施設などが集中する都市地域です。
人口も多く、飲食店や服飾雑貨、生活用品などの店も多いのが魅力です。

【藤岡地区推しポイント】藤の花で有名

地名のとおり藤が有名で「ふじの回廊」は、４月下旬に見頃を迎えます。
また、「石畳ふれあい広場」では、年間を通じて無料で足湯が楽しめます。

【小原地区推しポイント】四季桜と芸術のまち

秋に見られる四季桜と紅葉の絶景は圧巻です。

和紙工芸が盛んで和紙漉きの各種体験ができます。
江戸時代から小原歌舞伎が受け継がれているのも魅力といえます。

【旭地区推しポイント】しだれ桃の里あさひ

上中のしだれ桃を始め、地区内でしだれ桃の花が楽しめます。
小渡の夢かけ風鈴、笹戸のじねんじょ、もみじまつり等の行事も盛んです。

【稲武地区推しポイント】雲海が見られる

道の駅「どんぐりの里いなぶ」には年間約４０万人が訪れます。

稲武の特産品はブルーベリー。
面ノ木原生林などの秋の紅葉や冬の景色が美しく、押山では雲海が見られます。

【下山地区推しポイント】冒険！体験！発見！しもやま

「ダム湖百景」にも選ばれた三河湖があり、自然を楽しむアクティビティが盛り沢山！
大人気のキャンプや釣りも楽しめます。

【足助地区推しポイント】香嵐渓がある

香嵐渓は紅葉の時期を中心に年間約７０万人の観光客が訪れます。
古い町並みが残っており、年間を通じてイベントの開催が多いのも特徴です。

豊田市での移住生活に役立つ情報

この章では、豊田市での移住生活に役立つ情報として、支援制度やお仕事情報などの生活情報をピックアップして紹介します。

豊田市の移住支援制度情報

まずは、豊田市の移住支援制度情報を見てみましょう。
移住者向けの支援制度として、以下を紹介します。

市や団体からの支援	豊田市結婚新生活支援補助金 豊田市山村地域等定住応援補助金 豊田市山村地域等空き家再生事業補助金 豊田市UIJターン就業・起業者定住応援補助金
移住者向け住宅斡旋や優遇の制度	空き家情報バンク 山村地域活性化住宅

豊田市結婚新生活支援補助金

婚姻に伴う新生活を経済的に支援することで、少子化対策の推進及び移住・定住の促進を図ります。

夫婦ともに39歳以下である新婚世帯の住宅取得費用・リフォーム費用・住宅賃借費用・引越費用を補助する制度です。

豊田市山村地域等定住応援補助金

地域活動への参加を前提に定住するための住宅を購入した場合に、住宅取得にかかる費用の一部を補助する制度です。

ただし、契約日の前に事前申請を行うことなど条件があります。

豊田市山村地域等空き家再生事業補助金

空き家情報バンクにより、賃貸または売買契約が成立した空き家に対し、改修に必要な経費の一部を補助する制度です。

ただし、申請者が市外からの移住者の場合は上限150万円です。

豊田市UIJターン就業・起業者定住応援補助金

東京23区（在住者又は通勤者）から条件を満たして豊田市に移住した場合に、移住に要する経費の一部を交付する制度です。

空き家情報バンク

空き家情報バンクは、豊田市の山村地域等（旭・足助・稲武・小原・下山地区の全域及び石野・猿投台・高橋・藤岡・松平地区の一部）に存在する空き家について、賃貸もしくは売却を希望する空き家の所有者と、田舎暮らしを目指す移住希望者が出会えるよう、市が空き家の情報提供と入居者の募集をするしくみです。

豊田市の山村地域等に存在する空き家の賃貸及び売却を希望する所有者に、物件情報の提供を求め「空き家情報バンク」へ登録し、入居を希望する方に情報提供します。

空き家を地域資源として有効活用し、定住人口を増やすとともに、地域活性化を図ることを目的としています。

山村地域活性化住宅

山村地域への定住のきっかけづくりをし、結婚、子育て等により家族を形成する時期にある世代を中心とした移住により山村地域の活性化とコミュニティの維持を図ることを目的とした制度です。

山村地域での居住を希望する方に対し、低廉な使用料で一時的に居住することのできる住宅を提供しています。

山村地域活性化住宅へ入居いただき、山村地域での居住を体験しながら具体的な定住先を是非ご検討ください。

豊田市のお仕事情報

豊田市でお仕事を探される方は、是非、以下の施設やサービスをご利用ください。

施設・サービス名	概要
豊田市就労支援室	就労希望の方が、職業相談や職業紹介、求人情報の検索を始め、就労に向けての各種セミナーやキャリアカウンセリングを無料で受けることができる
ハローワーク豊田	国（労働局）が運営する行政機関であり、職業紹介を始めとする様々なサービスを無料で提供（公共職業安定所の通称）
ハローワーク インターネットサービス	ハローワークで取り扱う求人情報をハローワーク豊田や豊田市就労支援室内に設置された検索機の他、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンからも検索できるサービス
豊田市女性しごとテラス	キャリアコンサルタントによる、職業相談や職業紹介まで、一人ひとりに合わせたきめ細かいサポートで、女性の再就労をワンストップで応援。女性向け就労セミナーや再就労のための各種プログラムを無料で受けることも可能
チャレンジWorkとよた	豊田市雇用対策協会が運営する、地元密着の就職情報サイト
ヤング・ジョブ・あいち	愛知県と国（労働局）が連携して運営する若者のための就職総合支援施設
名古屋外国人雇用サービスセンター	外国人の就職を支援するためのハローワーク

子育て世代や子どもが暮らしやすいまちを目指す豊田市

子どもにやさしいまちづくりを推進する豊田市では、妊娠・出産期から、子ども・若者の自立まで､切れ目のない支援を提供し、2014年から11年連続で待機児童数ゼロを誇っています。

小さなお子さまを持つ方々が働きやすく、安心して子育てできる環境になっています。

近年始めた注目の子育て支援策には、公立のこども園での「お昼寝ベッド」導入があります。
これまで保護者がおこなっていたお昼寝用布団の準備（園への持ち運び）や布団干しなどの負担を軽減できるようになりました。

毎月定額で紙おむつが使い放題になる「紙おむつのサブスク」などの支援サービスも充実しています。

2024年4月から、幼児から中学生までの「給食費を無償化」、高校生世代の18歳までは医療費も無料になりました。子育て世帯の経済的負担の軽減にも力を入れています。

まとめ

以上、この記事では豊田市の基本情報やイベント、住環境など、移住の際に助けになる情報を紹介してきました。

豊田市は、名古屋市や主要な都市部へのアクセスが良く、利便性の高い生活が可能です。
トヨタ自動車に代表される産業の発展により、経済的な安定感も感じられる豊田市は、移住を検討する人々にとって非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

また、子育て支援や教育機関の充実、地域コミュニティの温かさなど、家族で安心して暮らせる環境が整っていることも大きな魅力です。

豊田市の多彩な魅力や支援制度が、移住に関する不安を和らげ、皆様の新たな一歩を力強くサポートしてくれることでしょう。