引越し見積もりと実際の金額の差額はいくら?確定金額より高くなる・安くなる理由と対策

2020/12/03更新

引越し見積もりと実際の金額の差額はいくら?確定金額より高くなる・安くなる理由と対策

「引越し業者からの見積もりって、最終的に支払う代金と差が出るものなの?」
「とても安い引越し料金を提示されたけど…これって信用していい金額?」

上記のような、引越し見積もりの提示金額に疑問を持つ方はいませんか?

あまり知らない方も多いかもしれませんが、引越しの代金には定価がありません。
そのため、最終的に支払いする料金は、引越し会社が見積もりを進めていくことで、はじめに提示された見積もりより上下する可能性があります。
もし、見積もりよりも実際の料金が高くついてしまうことがあれば困りものですよね。

このページでは、当「引越し侍」のユーザーデータから「引越し見積もりと実際の支払いにどれぐらいの金額差があるか」という情報をまとめています。
また、データからわかった「見積もりと支払いの差額を生まないポイント」も掲載しています。
引越し業者から見積もりを取る際の参考にしてみてください。

引越し見積もりと実際の金額に差が出る人は約9割

引越し見積もりと実際の金額に差があるかを表すグラフ。全体の9割近くが差額アリと回答

上記の円グラフは、初回の引越し見積もり依頼時と比べて、実際の支払い金額がどうだったかというアンケートデータの集計結果です。
※2017年11月~2020年11月に引越し侍へ投稿されたユーザー口コミから計算(サンプル数:約8万件)

グラフには、見積もりが「高くなった/安くなった」「差額が金額の5%以内だった」「差額はなかった」という4つの内訳を割合で表示しています。
割合を見ると差の大小はあれど、初回に見積もり依頼して提示された金額と、実際の支払いに差が出た人は全体の9割に及びました。

ここで注意したいのは、この結果は引越し会社の見積もりが曖昧なことが多い、ということを示唆するわけではありません。
引越し料金は依頼者の移動距離や荷物量、引越し業者のトラックの稼働率など様々な要因で上下してしまうため、そもそも最初から正確な金額を算出するのが難しいのです。

参考:引越し費用の相場と料金総額の目安

また、多くのユーザーが最終的な支払いが安くなったと回答していますが、これも引越し業者があらかじめ、余裕を持たせた金額提示を行っているからと推察されます。

特に、家財の多い家族世帯や、長距離引越しを行う依頼者の場合、詳細なヒアリングを進めなければ確定金額の算出ができないので、「念のため多めに見積もる」というケースも考えられます。

単身は4割、家族は2~3割が見積もりとの差額が5,000円以内に収まる

初回の見積もりと支払いの差額が出る割合が高いと前述しましたが、単身者では約半数である4割、家族でも3割ほどで差額は5,000円以内に収まっています。

単身 家族
差額が5,000円以内 39% 25%
差額が5,000円より大きい 61% 75%

※2017年11月~2020年11月に引越し侍へ投稿されたユーザー口コミから計算(サンプル数:約8万件)

主に単身の引越しをする方は荷物量も少なく、引越し料金を上下させる要因が出てくることも少ないので、最初の見積もりから誤差が少ない傾向です。
家族引越しについても、およそ3割弱の方が初回の見積もりからほぼ変わらない金額で引越しできているようです。

ただし、同じデータを引越しの繁忙期である3~4月のユーザーに絞ると、差額が5,000円以内に収まる割合はそれぞれ10%ほど低下していました。
繁忙期は引越し会社への依頼が集中しており、また1年で最も引越し代金が高騰する時期でもあることから、より初めから精度の高い見積もりを出しづらい状況のようです。

引越し見積もりと実額の差額は何円になる?

引越し見積もりと実額の差額は何円になる?
  • 繁忙期(3、4月)
  • 通常期(5月~2月)
距離/荷物量 単身 2人 3人 4人 5人以上
~15km未満
(同市区町村程度)
平均差額
-1,803円
平均差額
-2,134円
平均差額
-3,545円
平均差額
-3,643円
平均差額
-8,103円
~50km未満
(同都道府県程度)
平均差額
-2,616円
平均差額
-2,428円
平均差額
-8,892円
平均差額
412円
平均差額
-11,357円
~200km未満
(同一地方程度)
平均差額
-3,888円
平均差額
-5,366円
平均差額
-10,885円
平均差額
-6,652円
平均差額
-27,175円
~500km未満
(近隣地方程度)
平均差額
-5,108円
平均差額
-12,357円
平均差額
-2,150円
平均差額
-18,399円
平均差額
-19,125円
500km以上
(遠距離地方程度)
平均差額
-6,648円
平均差額
-14,798円
平均差額
-24,148円
平均差額
-28,516円
平均差額
-19,318円
距離/荷物量 単身 2人 3人 4人 5人以上
~15km未満
(同市区町村程度)
平均差額
2,140円
平均差額
4,261円
平均差額
3,150円
平均差額
8,961円
平均差額
4,547円
~50km未満
(同都道府県程度)
平均差額
-718円
平均差額
-977円
平均差額
2,093円
平均差額
8,896円
平均差額
11,667円
~200km未満
(同一地方程度)
平均差額
4,261円
平均差額
14,567円
平均差額
14,825円
平均差額
58,839円
平均差額
13,091円
~500km未満
(近隣地方程度)
平均差額
3,433円
平均差額
19,436円
平均差額
36,808円
平均差額
29,517円
平均差額
55,000円
500km以上
(遠距離地方程度)
平均差額
778円
平均差額
11,440円
平均差額
19,822円
平均差額
-21,487円
平均差額
6,680円

※2017年11月~2020年11月に引越し侍へ投稿されたユーザー口コミから計算(サンプル数:約8万件)

※見積もりと支払い代金の差額は依頼者の条件によって上下するので、あくまで参考値としてお考え下さい

差額データを見ると、通常期においては初回見積もり時よりも実際の支払い額のほうが全体的に安くなっているのがわかります。
逆に、繁忙期である春先は、見積もりよりも支払い金額が高くなってしまうケースが多いようです。

差となる金額については、単身者では距離に関わらず5,000円以内に収まる場合が多いようですが、家族では1万円を超える場合も見受けられます。
特に、新居が他の都道府県になる家族世帯は、数万円ほど見積もりと差額が出る可能性も考慮しておくとよいでしょう。

引越し見積もりよりも確定金額が高くなってしまうケース

引越し業者に提示された見積もりよりも、実際に支払う金額が高くなるケースには以下があります。

  • 荷物が多く追加の積み込みや運送対応が起きた
  • 引越しのオプションサービスが必要になってしまった
  • 訪問見積もりで住居周辺の環境を確認しなかった

それぞれのケースについて詳細を確認し、注意していきましょう。

荷物が多く追加の積み込みや運送対応が起きた

搬入・搬出する荷物の量が多いと、見積もりよりも実際に支払う料金が高騰してしまう可能性が大きくなります。
以下は、運んだダンボールの数別に、見積もりと実支払いの差額がどう上下したのかをまとめたデータです。

ダンボールの数 見積もりより高くなった 見積もりより安くなった
~19個 35.7% 64.3%
20~39個 38.2% 61.8%
40~59個 41.2% 58.8%
60~79個 43.0% 57.0%
80~99個 44.7% 55.4%

※2017年11月~2020年11月に引越し侍へ投稿されたユーザー口コミから計算(サンプル数:約8万件)

上記の表を見ると、段ボールの数が19個までの人では見積もりより高くなる割合が35%なのに対し、59個まで増えると割合は40%まで上昇しています。
基本的に、段ボールの数と、見積もりより高くなる割合は同じように伸びていくのが見て取れます。

運ぶ荷物量が多いと、作業スタッフの積み込みやトラックの積載量などに影響が出て、結果として差額が生まれる原因になります。
差額を生まないためにも、なるべく少ない荷物を運搬できるよう、荷物を圧縮する工夫を考えるのが大切です。

参考:引越しの不用品・粗大ゴミを処分する6つの方法

引越しのオプションサービスが必要になってしまった

引越し業者に追加で依頼するオプションサービスが必要になると、当初の見積もりに作業費がプラスされてしまいます。
代表的なオプションサービスには「エアコン脱着」「荷造り」「荷物預かり」などがあげられます。

たとえば、エアコンを新居に運ぶ必要があると引越し当日になって気づき、引越し業者へ作業をお願いした、といった場合は見積もりに追加費用が加算されてしまいます。
こういった予定外の作業が起きないように、見積もりの際に漏れなく依頼事項を伝えるのが大切です。

参考:引越しのオプションサービスにかかる費用は?

訪問見積もりで住居周辺の環境を確認しなかった

訪問見積もりを実施せず、営業マンが依頼者の家屋周辺の環境を確認できないことも、支払いが高くなりうるリスクの1つです。
搬入出がしやすいか否かが作業時間や人手に影響するので、現地を確認できないと、思った以上に作業コストがかかってしまう可能性があるからです。

たとえば、マンションにエレベーターが無かったり、家の周囲の道幅が狭くトラックが入りにくかったり、といった状況では想定以上に作業が難航するかもしれません。
こういった現地に赴かないとわからない情報も非常に重要になるため、必ず正確に見積もり時に伝えるようにしましょう。

参考:訪問見積もりなしで引越しする4つの方法とメリット・デメリット

引越し見積もりより確定金額が安くなるケース

引越し見積もり時よりも、最終的に支払いする料金が安くなるケースは主に以下の通りです。

  • 最初は高めの見積もり額を提示されていた
  • 長距離引越しが想定よりも低いコストで終わった

それぞれの詳細を見ていきましょう。

最初は高めの見積もり額を提示されていた

はじめに引越し会社に提示された見積もり金額が、そもそも高めに設定されているケースは多いです。
これは、業者側のセールスの戦略として、「なるべく高く受注できれば嬉しい」「価格競争になったら値切り対応できる」というメリットがあるからです。

引越し業者は可能な限り高い金額で仕事が受けたほうが良いに決まっていますので、特に大手はネームバリューなどを武器に、強気の金額提示から入ることもあるようです。

また、引越し業界で非常に多い「相見積もり」をされた際にも、元々の金額が大きければ、他社との値下げ合戦に応じやすくなります。
無理な値下げ交渉はサービス品質を下げることに繋がりかねないですが、「自分の見積もりは相場と比べて妥当かな?」という確認はしておくと良いでしょう。

参考:引越し見積もりの即決は価格が安い?その場でサインしても損しない方法

長距離引越しが想定よりも低いコストで終わった

長距離引越しをする人は、引越し業者が余裕を持った見積もり額を提示する場合が多く、最終的な支払いは少し安く収まる傾向にあります。
以下は、新居までの移動距離別に、見積もりと支払い額の差額についてまとめたデータです。

見積もりより安くなった 見積もりより高くなった
同一都道府県内の引越し 62.5% 37.5%
近隣の都道府県への引越し 62.8% 37.2%
遠距離の都道府県への引越し 65.8% 34.2%

※2017年11月~2020年11月に引越し侍へ投稿されたユーザー口コミから計算(サンプル数:約8万件)

上記データを見ると、同一県内もしくは近隣地方への引越しは最終的な支払いが安くなる割合が63%弱であるのに対し、遠距離引越しの場合は66%弱と3パーセントほど伸びています。
長距離引越しは見積もり金額が数十万円と高騰することもある分、引越し会社が多めに運搬コストを考え、初めの見積もりが高く出ることもしばしばです。

金額自体が高いので誤差のレベルになる依頼者も多いですが、様々な工夫で安い金額に抑えることのできる条件でもあるため、引越し業者に予算感を相談してみましょう。

参考:長距離引越しの料金相場と費用を安く済ませる方法

見積もりと実際の金額に差が出るトラブルを防ぐ3つのポイント

見積もりと実際の金額差が出るトラブルを防ぐポイント

ここまで、引越し見積もりよりも実際の支払いが高くなる・安くなるケースをそれぞれ紹介してきました。
紹介してきたケースを元に、金額差が出ることで引越し業者とトラブルにならないよう、気を付けるポイントをまとめました。
以下、3つのポイントによく注意して見積もりを進めてください。

①認識している金額が「契約書」に載っていることを確認する

1つめのポイントは、自分が認識している「支払い金額」が、引越しの契約書に記載されているものかどうかを確認することです。
そもそも契約書に記載されている金額が正であり、基本的に業者側はそれ以上の額の請求を行えないからです。

引越し業者が見積もりを出してくれた際の「見積書」と契約書は同一の書類であることも多いですが、分かれている場合は見積額と確定金額に差が出ている場合もあります。
依頼者が「この金額で作業してもらうのを承諾します」と明示するのは契約書なので、契約書の金額が認識していたものかをチェックしておきましょう。

参考:引越し見積もり書の内訳と見本

②見積もりの際に事細かな状況を伝えておく

前項でお伝えした「支払いが高くなる」ケースに多いのが、見積もりの際に様々な条件の伝え漏れが起きることです。
引越し業者が正確に依頼者の状況を把握できなければ、想定以上のコストがかかってしまっても仕方がないからです。

運搬する荷物の量とサイズ、日程、作業を依頼する項目などなど…引越し業者が適切なオペレーションをできるように依頼することが重要です。
ヒアリングされる項目以外にも不安な点があれば、積極的に業者へ伝えるようにしましょう。

参考:引越し見積もり前に準備をする8つのこと

③あまりにも値切りが多い業者は避ける

3つ目のポイントは、どんどん値下げ対応をしてくる引越し会社は避けておくのが無難である、というものです。
引越しの営業マンと実際に作業するスタッフは別であることも多く、営業側と現場側での意思疎通が上手くできていない場合があるからです。

引越しは相見積もりがよく起こり、営業マンは1件でも多くの受注をしようと躍起です。
そのため、競合と比較検討される状況では「もっと安くできます!」と値切りを繰り返す局面もありますが、実は作業を行う現場側との齟齬が起きるリスクもあります。
業者側も依頼者ごとにトラックやスタッフ手配のコスト管理が付いて回るので、営業の言い値では実際の作業に無理が生じ、最終的に業務がオーバーするかもしれません。

ひたすら価格を安く、「とにかく契約してください」と押してくる営業マンには、「本当にこの金額でできるのか」という点を念入りに確認しておきましょう。

参考:引越し見積もりの値切りと複数業者への値引き交渉テクニック

引越し見積もりと実際の金額の差額まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事で紹介した内容のまとめは以下のとおりです。

  • 初回見積もりと支払いに差が出る人は9割いるが、単身は差額5,000円以内に収まるケースが4割
  • 通常期は最終支払いのほが安い人が多く、反対に繁忙期は高くついてしまう人が多い
  • 見積もり時に業者へ詳細条件を伝えておかないと、引越し代金と見積もりに差額が生まれやすい

引越し業者への支払いは、安くても数千円、高い人では数十万円と大きな費用がかかります。
差額が出ても誤差レベルであれば大丈夫だと思いますが、大きな金額の差になってしまうと、引越し予算を考え直さなければいけないリスクになりえます。
大切なのは、引越し会社との情報伝達です。自身の引越しに関係する内容は、詳細過ぎるほどに引越し会社へ伝えておくように心がけましょう。

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