更新日: 2024年10月16日
結論から言うと、お金が無くても工夫次第で一人暮らしは可能です。
ただし、貯金があまりない場合や、毎月の収入が低い場合は生活に制限が出てしまうことが多いでしょう。
この記事では、お金がない女性が一人暮らしするための予算や節約方法などについて、詳しく解説します。
目次
女性の一人暮らしに必要なお金は、節約する場合でも、初期費用40万円、毎月14万円ほどは最低でも見ておきましょう。
また、初期費用は80万円、生活費で毎月20万円ほどあれば、多少の余裕を持って暮らすことができそうです。
一人暮らしをする際には、「引越しの初期費用に掛かるお金」と、「生活費にかかるお金」のどちらも十分に検討する必要があります。
ざっくり見積もって、一人暮らしを始める際には以下の費用がかかる計算となります。
節約した場合 | 平均程度 | 余裕がある場合 | |
---|---|---|---|
初期費用 | 40万円 | 50万円 | 80万円 |
生活費 | 14万円 | 16万円 | 20万円 |
より詳しく見ていきましょう。
まずは、初期費用に掛かるお金を詳しく見ていきましょう。
この章の冒頭で解説しましたが、女性の一人暮らしの初期費用は50万円程度が必要となることが多いです。
ただし、引越しの初期費用は、住みたい地域によって相場が大幅に変わります。
以下は、仮に家賃を6万円で計算した場合の初期費用の目安です。
費用がかかるもの | 費用の目安 | 家賃6万円の場合 |
---|---|---|
敷金 | 0~家賃約1.2か月分 | 0~7.2万円 |
礼金 | 0~家賃約0.9か月分 | 0~5.4万円 |
仲介手数料 | 家賃約0.5か月分 | 0~3.0万円 |
前家賃 | 0~家賃約1か月分 | 0~6万円 |
日割り家賃 | 入居日による | ー |
管理費・共益費 | 家賃の5~10% | 3~6千円 |
賃貸保証料 | 家賃の5~10% | 0~6千円 |
鍵交換費用 | 2~3万円 | |
火災保険料 | 1~2万円 | |
消毒料 | 0~2万円 | |
引越し費用 | 5万円 | |
家具・家電など購入費 | 10~20万円 | |
合計 | 25万円~65万円 |
以上を見ていただくと分かる通り、一口に初期費用と言っても25万円〜65万円と、大幅に費用が変わってきます。
初期費用を大幅に左右する要因としては、以下が挙げられます。
上記の点を考慮しながら、可能な限り節約をすることは可能です。
ただし、女性の一人暮らしの場合はある程度セキュリティが十分な物件を選ぶ必要があるかもしれません。
また、一人で引越しを行うことが難しいこともあるため、原則として引越し業者に依頼するケースが多いでしょう。
従って、セキュリティをあまり考慮しなかったり、自分で引越しが出来たりするケースに比べると、ある程度の費用が必要となる場合が多いでしょう。
一人暮らしを始める場合、初期費用の他にも継続的な生活費についても検討が必要です。
日本の総務省による調査結果によると、女性の一人暮らし世帯の生活費の平均は約16万,407円となっています。
項目 | 平均 |
---|---|
食費 | 36,860円 |
住居 | 41,775円 |
水道・光熱費 | 8,907円 |
家具・家事用品 | 4,107円 |
服飾費 | 7,447円 |
医療費 | 4,748円 |
交通費・通信費 | 19,792円 |
教養・娯楽 | 20,570円 |
その他支出 | 22,057円 |
合計 | 160,407円 |
【出典】家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2022年 |総務省統計局
ちなみに、上記は全国の平均値です。
生活費は、自分の生活スタイルや住んでいる環境によって大きく変わってきます。
以下は、地域別の単身世帯の支出を比較したものです。
地域 | 平均 |
---|---|
北海道・東北 | 146,595円 |
関東 | 178,436円 |
北陸・東海 | 155,891円 |
近畿 | 159,768円 |
中国・四国 | 148,186円 |
九州・沖縄 | 140,945円 |
【出典】家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2022年 |総務省統計局
※男女合計のデータ
これによると、関東、特に東京などの都市部で生活する場合、生活費として18万円程度が必要となります。
地方で一人暮らしをする場合は、14万円ほどでも生活できそうですが、余裕をみて15万円ほどで見積もっておくとよいでしょう。
それではここからは、手取りがいくらあれば一人暮らしできるのか、ということについてより詳しく解説します。
ここでは、以下の3つのパターンで詳しくシミュレーションを行います。
それぞれ、見ていきましょう。
まずは、手取りが12万円の場合でシミュレーションします。
項目 | 平均 |
---|---|
家賃 | 40,000円 |
食費 | 20,000円 |
水道・光熱費 | 10,000円 |
日用品 | 10,000円 |
服飾費・美容 | 7,000円 |
通信費 | 8,000円 |
趣味・交際費 | 10,000円 |
その他(貯金・医療費など) | 15,000円 |
合計 | 120,000円 |
手取りが低い場合は、できるだけ家賃などの固定費を下げることで出費を下げることが可能です。
家賃を4万円程度に抑えることができれば、手取りが12万円でも一人暮らしは可能です。
ただし、地域によっては家賃を4万円に抑えることは簡単ではありません。
全国賃貸管理ビジネス協会『全国家賃動向』(2022年7月調査)によると、地域ごとの平均家賃は以下の通りとなります。
地域 | 平均家賃(1部屋の場合) |
---|---|
東京都 | 69,442円 |
神奈川県 | 61,168円 |
大阪府 | 57,407円 |
福岡県 | 48,089円 |
北海道 | 43,962円 |
宮城県 | 48,582円 |
鳥取県 | 38,617円 |
この調査によると、東京都などの首都圏の平均家賃は、ワンルームの場合で6万円〜7万円ほどであることが分かります。
その他、人口の多い地方は4〜5万円となっており、最も平均家賃が低い鳥取県でも38,617円です。
もちろん、県内であっても都市部や駅近くの物件は、家賃が高く設定されている筈です。
そのため、手取り12万円で一人暮らしをする場合は、まずは家賃4万円程度の物件を見つけられるかどうかがポイントとなります。
次に、手取り15万円のケースで見ていきましょう。
項目 | 平均 |
---|---|
家賃 | 50,000円 |
食費 | 25,000円 |
水道・光熱費 | 10,000円 |
日用品 | 10,000円 |
服飾費・美容 | 10,000円 |
通信費 | 8,000円 |
趣味・交際費 | 17,000円 |
その他(貯金・医療費など) | 20,000円 |
合計 | 150,000円 |
手取り15万円の場合は家賃を5万円に設定しても、多少の余裕が生まれます。
この場合は家賃だけでなく、食費も2万5千円程度掛けられます。
うまくやりくりできれば、ある程度貯金にも回せる可能性があります。
最後に、手取り18万円のケースで見ていきます。
項目 | 平均 |
---|---|
家賃 | 65,000円 |
食費 | 30,000円 |
水道・光熱費 | 10,000円 |
日用品 | 10,000円 |
服飾費・美容 | 12,000円 |
通信費 | 8,000円 |
趣味・交際費 | 20,000円 |
その他(貯金・医療費など) | 25,000円 |
合計 | 180,000円 |
手取りが18万円の場合は、以上のように、ある程度余裕をみた費用となります。
家賃は、首都圏の平均程度の65,000円の物件を借りても問題なさそうです。
食費や服飾費、交際費などに多少お金を使っても、多少の貯金ができる計算です。
もちろん、ここまで解説した内容は、あくまでもシミュレーションに過ぎません。
何にどれくらいの予算を割くかは、人によって異なります。
一人暮らしをする場合、自分の価値観や生活スタイルを考えながら、自分に合った予算を組むことをおすすめします。
一人暮らししながら、貯金は可能でしょうか?
結論から言うと、一人暮らししながらでも貯金は可能です。
ただし、当然のことながら手取りによっても貯金額は大きく異なります。
前章でのシミュレーションごとの「その他(貯金・医療費など)」の費用を、今一度見てみましょう。
手取り | 貯金可能額(最大) | 100万円貯金まで |
---|---|---|
12万円 | 15,000円 | 約5年半 |
15万円 | 20,000円 | 約4年2ヵ月 |
18万円 | 25,000円 | 約3年3カ月 |
以上のように、手取りが12万円でも節約すれば、最大1万5千円の貯金が可能です。
ただし、実際には医療費や冠婚葬祭の出費など、突然の出費は少なくありません。
実際には、ここに書かれている費用よりも貯金額は低くなってしまう可能性も十分にあるでしょう。
手取りが18万円以上ある場合には、予算のかけ方によっては月に3万円程度貯金することも可能かもしれません。
いずれにしても、一人暮らししながらでも、少しずつなら貯金は可能です。
自分の予算を考えながら、やりくりしていきましょう。
一人暮らしを始める際、特に女性の場合、無駄な出費は抑えたいものです。
初期費用を抑えることは経済的な余裕をもたらし、新生活を安心してスタートさせることができます。
以下は、引越しの初期費用を賢く削減する方法です。
それぞれについて、詳しく見てみましょう。
初期費用をできるだけ抑えるためには、フリーレント物件を探すことがおすすめです。
フリーレント物件とは、賃貸物件に入居後の初期段階で、家賃が無料になる期間が設けられている物件を指します。
特に初期費用を抑えたい女性や学生の方にとっては、経済的な負担が大きく軽減されます。
フリーレントの期間は物件によって異なり、1ヶ月から数ヶ月の家賃免除が一般的です。
ただし、フリーレント物件は最低の契約期間が設定されていることがほとんどです。
そのため、ある程度長期的に住む予定がない場合は選ばないようにしましょう。
また、フリーレント物件は、そもそも家賃が高く設定されている場合があります。
フリーレント物件を選ぶ場合は、必ずフリーレント期間後の家賃を計算しておきましょう。
参考:フリーレントってどんな物件?メリットとデメリットを紹介
初期費用をできるだけ抑えるためには、シェアハウスも検討すると良いでしょう。
東京のシェアハウスの家賃相場は約5万円程度と、財布に優しい価格帯となっています。
もちろん、探せばより低い価格帯で借りることもできるかもしれません。
シェアハウスは近年では設備が充実しているケースも多く、広いリビングやキッチンスペースが完備されていたり、家具家電が完備されていたりすることもあります。
また、場合によってはシアタールームやビリヤード台などが置かれている場合もあります。
女性がシェアハウスを利用する場合は、女性専用を選択することも可能です。
できるだけ費用を安く抑えたい場合は、シェアハウスも検討してみると良いでしょう。
初期費用を抑える方法として、敷金礼金ゼロの「ゼロゼロ物件」を選ぶことがおすすめです。
ゼロゼロ物件は、例えば人気の低いエリアや築年数が長い物件などのほか、物件への問合せが少ない時期(閑散期)に多くあります。
ただし敷金を支払わないため、退去時に高額の原状回復費用を請求されるというリスクもあります。
また、家賃が割高になる場合がある点も注意しておきましょう。
参考:敷金礼金なし「ゼロゼロ物件」のメリット・デメリットと契約時の注意点
一人暮らしを始める際、引越し閑散期におこなうことで大幅な節約が見込めます。
一般的に、引越し業者は3月〜4月にかけて繁忙期となるため、その分費用も高くなります。
以下は、単身者の引越し料金の相場をグラフにしたものです。
【出典】引越し費用相場が安い時期と高いシーズンは何月?賃貸契約にも最適なタイミングはいつか
以上をご覧いただくと分かる通り、3月と4月は引越し費用が高くなります。
1月、10月、12月は引越し業者の需要が低減し、料金が下がる傾向にあります。
そのため、女性の方が一人暮らしの初期費用を抑えるためには、可能であれば閑散期を選択することをおすすめします。
また、引越しの日取りや時間帯を指定しないことで、費用を抑えることも可能です。
業者側の都合に合わせて引越しをすれば料金が安くなる場合がある事を、覚えておきましょう。
【参考】引越し費用相場が安い時期と高いシーズンは何月?賃貸契約にも最適なタイミングはいつか
賃貸契約の初期費用や引越し費用をクレジットカードで分割払いする方法もあります。
分割払いをすることで、初期の負担を抑えることが可能です。
ただし、賃貸契約の初期費用や引越し費用をクレジットカードで支払えるかどうかは、大家さんや不動産会社によって異なります。
カード支払い不可のケースも多いため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、クレジットカードの分割払いをする場合、手数料が一括払いよりも余計にかかってしまう点にも注意が必要です。
【参考】引越し費用の支払いタイミングは前払い?後払い?カード払いは可能?
家具や家電の購入費用を抑えることも、重要です。
まず、家具や家電を購入する前には、それが必要かどうかを十分に精査し、不要なものは買わないようにしましょう。
家具や家電を購入する際には、中古品やリサイクル品を探すこともおすすめです。
フリマアプリやリサイクルショップで安く手に入れることができる場合があります。
また、友人や知人から不用になった家具や家電を譲ってもらう方法もあります。
また、ものによってはレンタルやリースのサービスも利用できます。
家具・家電をレンタルすることで、初期費用を節約できます。
以上のことに気を付けながら、家具や家電の購入費用を抑える工夫をしてみましょう。
最後に、生活費を抑えて快適に暮らす節約術を見ていきましょう。
お金がなくても快適に暮らすには、節約がとても重要です。
ここでは主に、以下の3つの節約のコツを詳しく解説します。
ここでは、自炊で食費を節約するコツを見ていきましょう。
一人暮らしで節約するには、できるだけ食費を抑えることが重要です。
■ 予算意識を持つ
自炊を始める時、まずは食費の予算を決めることが節約への第一歩。
節約術として、毎月の食費や自炊費、外食費の把握と予算分けが重要です。
■ 食品のまとめ買いをする
スーパーやコンビニなどで、安売りや割引されている食材や調味料を見つけて、まとめて買っておくと、食費を節約できます。
また、冷凍庫や保存容器を活用して余った食材や料理を保存しておくと、無駄に捨てることがなくなります。
■ 作り置きをする
時間があるときに複数の料理を一度に作っておいて、冷蔵庫や冷凍庫に保存しておくと、忙しいときや面倒なときにも手軽に食べられます。
作り置きに向いている料理は、カレーやシチュー、ハンバーグや鶏肉の照り焼きなどです。
■ 余りもの活用
余り物を活用したレパートリーを増やすことで、食材を無駄にせず節約につながります。
ここでは、光熱費を賢く節約する方法を解説します。
光熱費などの固定費を無理なく下げることで、生活費に余裕が生まれます。
■ 電気代の節約
■ ガス代の節約
■ 水道代の節約
このように、日々の小さな心掛けや行動で、光熱費の節約は十分に可能です。
毎月の固定費を抑えるためには、通信費も見逃せません。
格安スマホを利用することで、通信費を大幅に削減できる場合があります。
通信量に応じた低価格のプランを提供する格安スマホは、大手キャリアに比べて圧倒的にコストパフォーマンスが高いです。
利用する通信量を考え、必要十分なデータプランを選択することで通信費を大幅に削減できます。
以下は、人気の高い格安スマホの料金をまとめたものです。
キャリア | 料金 |
---|---|
ワイモバイル | 2,365円(4GB) |
IIJmio | 990円(5GB) |
LINEMO | 990円(3GB) |
UQモバイル | 2,365円(4GB) |
楽天モバイル | 1,078円(3GB) |
ドコモ | 2,970円(20GB) |
以上のように、キャリアによっては1,000~2千円程度と、大手キャリアに比べてかなり節約できる場合が多いです。
ただし、例えば上記のドコモの例では、最安値で2,970円となっていますが、利用できるデータ通信料は20GBです。
仮にワイモバイルで20GBを利用する場合、基本料金は4,015円となるため、ドコモの方が大幅に安くなります。
データを多く利用する場合に、どのキャリアが最も費用を抑えられるかは、事前によく確認しておく必要があります。
こうしたポイントに注意しつつ、自身のライフスタイルに合わせた格安スマホを選ぶことで、一人暮らしの女性でも通信費の大幅な削減が可能となります。」
参考:2024年1月格安SIM(スマホ)おすすめ人気比較ランキング|MVNO21社の速度・料金・評判からどこがいいかを紹介
以上、この記事では、女性が一人暮らしするための予算や節約方法について詳しく解説してきました。
女性が一人暮らしをする場合、以下が必要な費用の概算となります。
節約した場合 | 平均程度 | 余裕がある場合 | |
---|---|---|---|
初期費用 | 40万円 | 50万円 | 80万円 |
生活費 | 14万円 | 16万円 | 20万円 |
初期費用や生活費は、どのくらいの家賃を選ぶかによって大きく異なります。
できる限り家賃を抑えることで初期費用や生活費を抑えられますが、地域によっては難しいかもしれません。
ご自身の手取りや、何にお金を使いたいかを十分に検討し、一人暮らしをするための費用を計算してください。
この記事が、一人暮らしをする助けになれば幸いです。
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